ビリフィーチョ・グラド プラト　(Birrificio Grado Plato)

このビールはとてもユニークな原材料からつくられています。大麦、オーツ麦、カカオ豆、イナゴ豆・・・イナゴ豆？聞きなれない豆ですが、南イタリア、シチリアに生息している豆の一種です。ビールのコンセプトは名前からも想像できるように、「味気のないイナゴ豆」と「リッチなカカオ豆」の融合なのです。オーツ麦を30%以上つかっているこのビール、とてもなめらかで、それでいて力強いロースト香やカカオの味わいが楽しめます。バランスをとるためのホップは、イーストケントゴールディングがつかわれています。

グラド・プラートの設立は2003年。オルメア親子のセルジオとガブリエレが始めた醸造所です。今では醸造所の数も多くなった、北イタリア、ピエモンテ州にあるキエリという町に醸造所兼パブとして設立されました。その醸造所で最初に醸造されたビールがこのスヴィヴァです。当初はパブで飲むためのビールとしての醸造でしたが、地元の人の間で評判になり、ボトリングすることになりました。ドイツのバーバリアのラガーからインスピレーションされたビールなのでとてもクラシックなラガーに仕上がっています。非常にフレッシュで花のような香り、苦みとのバランスが計算されています。その飲みやすさと口あたりが楽しめるビールです

ドイツのヴァイツェン酵母に中国の緑茶、チャン・ミーとアメリカのホップ、カスケードとアマリロ、ヨーロッパのモルトを使った「世界的」ともいえるビールです。「違う大陸のものをつかってビールをつくってみたかった」とセルジオが言っていました。バーバリアンスタイルのヴァイツェンを思わせるバナナやクローブ香にアメリカンホップのハーブのような味わいとバランスを保つ緑茶のタンニンがよく相まっています。後味はドライさもありながらとてもなめらかです。